中毒データベース検索システム  (最新データ確認日:2013年4月18日)


前に戻る 検索履歴


項目名 内容
[番号] 0089
大分類 食品
タイトル ナツメグ
分類番号 I041
小分類 ナツメグ
性状・成分 ミリスチシン、エレミシンを含有する精油を8~15%含有
[作用の概要]
薬理作用
毒作用 1.モノアミンオキシダーゼ阻害作用による精神神経作用
2.抗クリン作用はない
体内動態
吸収
分布
代謝・排泄 ミリスチン、エレミシンの1部は各々幻覚誘発作用
をもつ物質へ代謝される
半減期
蛋白結合
中毒量 ヒト経口中毒量:ナツメグ5~15g
1.茶サジ9杯/日で中毒症状発現症例あり
2.成人で5g以上摂取すると精神症状発現
3.8才男子、ナツメグ2個摂取24時間後に死亡
致死量 ナツメグ2個
死因
その他
[症状の概要] 症状発現は経口摂取後1~8時間
精神症状持続時間:6~24時間
回復:通常、24時間以内。2~3日かかることあり
初期には中枢神経刺激症状を示し、後期には傾眠状態が24時間
以上、ときに数日持続することあり
注意:アトロピン中毒症状と類似(顔面紅潮、頻脈、唾液分泌
   低下など)の症状を呈し、誤診することあり
中枢神経 中枢神経刺激症状:初期に眩暈、興奮、不安(24時間以上
         続くことあり)、幻覚、多幸感
瞳孔 縮瞳(散瞳を呈することもある)
呼吸器 速く不規則な呼吸
循環器 頻脈、胸部圧迫痛、低血圧、ショック
消化器 嘔吐、口渇
電解質・代謝
腎・泌尿器
体温
皮膚
神経・筋 四肢脱力感
血液
その他
[治療の概要] 大量の場合:基本的処置(胃洗浄、活性炭と下剤の投与)
対症療法
全身管理 幻覚症状のある患者には鎮静(バルビツール酸療法)
クロルプロマジン、ジアゼパムも有効
催吐
胃洗浄
吸着剤
下剤
強制利尿
血液浄化法
拮抗剤・解毒剤 拮抗剤はなくピロカルピンは拮抗剤として無効
(アトロピン様症状に対して)
その他
[その他一般]
禁忌
合併症の処置
その他
[参考文献] 急性中毒処置の手引
中外医薬 43、36
[参考症例] 22才♂ ナツメグ10g服用後脱力感出現。夜間息苦しくなり
救急入院。意識状態は3-3-9度方式でⅡ-30。
他の異常なし、翌日意識は清明となった


レイアウト:

 アドレス:

UMIN TOPページへ戻る